ホームページの表示速度は早い方がいいですよね。これは当然です。

誰もがなかなか読み込みが終わらないホームページにイライラしたことがあるでしょう。

つい先日、とある先生のところに「ホームページの表示速度が遅いですよ」という営業が来て、弊社にもご相談がありましたので、その際の先生にお伝えしたことをご紹介します。

先生のホームページの表示速度を調べる方法

まず、その先生のところに来た営業がどのようにホームページの表示速度の評価をしているかをご紹介します。何も特殊なものではなく、誰でもすぐに使えるツールです。

Googleはホームページの表示速度を調べるために、PageSpeed Insightsという便利なツールを提供しています。

こちらのページで自分のホームページのURLを入力すれば、その評価が出ます。

とある先生のところに来た営業は、「PageSpeed Insightsで調べると、先生のホームページの評価は低いです。SEOで損をしていますよ」というものでした。

ホームページの表示速度はあくまでひとつの指標でしかない

まず大前提として、SEOにおいてホームページの表示速度をGoogleがどれだけ重要視しているかについてご説明します。

Googleの発信を参照しているこちらの記事をご覧ください。

記事を要約すると、ページスピード（ページの表示速度）は

・同じような関連性・品質のページがあったときに優劣を付ける “tie breaker”（タイ ブレーカー、同点決勝）としての役割はあるが、大きな順位変動を起こすことはない

とのこと。

検索順位を決定するひとつの要因ではあるが、大きな影響を与えるものではない、ということです。

ページスピードが早い、という要素が大きければ、みんなページの表示スピードをひたすら早くするでしょうからね。そうなってはいないわけです。

もしページスピードが重要な要素であるとすれば、しょうもない内容の記事であっても、ページスピードさえ早ければ検索結果で上位に表示されてしまう、ということなので、それはおかしい、というのがわかるかと思います。

PageSpeed Insightsで100点を目指す必要はない

おそらく先生の今のホームページはPageSpeed InsightsにURLを入れると100点ではないでしょう。

もしかしたら意外にもページスピードの点では低評価かもしれません。
ただし、それを鵜呑みにして嘆く必要はありません。

前述した、ページの表示速度はSEOに影響が少ない、という点もそうですが、あくまで先生のホームページを見る人は患者さんです。Googleではないのです。

Googleからページの表示速度で100点をもらっても、患者さんが見てイマイチであれば本末転倒なのです。

例えば、少し動きのあるページや、きれいな写真を入れる場合、どうしてもページが重くなります。

だからと言って、今どき動きが全くなかったり、粗い画質の画像が入っていたらどうでしょうか。

その方が患者さんの印象が落ちてしまうでしょう。

もしそれでもPageSpeed Insightsの評価が気になるようなら、先生自身でホームページを見てみましょう。ストレスになるくらい表示が遅い、というレベルでなければ、そこまで気にする必要はないでしょう。

バランスを取りつつ、PageSpeed Insightsでより高い評価が出るようにする、というのはSEOを超細かく極めるならやってもいいと思いますが、そこに労力をかけるなら、より質の高いコンテンツを発信することに労力をかける方がよっぽど効果が高い場合がほとんどでしょう。（そこまでやるべき医院さんのホームページは見たことがありません）

Googleはページの表示速度が早いことを推奨しているだけ

Googleとして、ページの表示速度をそれほど重視しているわけではないのに、なぜツールまで用意して、ホームページを評価しているのでしょうか。

それは、Google検索をよりよいものにするためでしょう。

他の記事でも書きましたが、Google検索はよりよい検索結果を表示させることでビジネスをしています。（使うユーザーが多ければ多いほど、広告収入で儲かる、というビジネスです）

Google検索に出てくるホームページの表示が早ければ、ユーザーも快適に検索をすることができ、結果Googleのビジネスにもプラスになるというわけです。

このように、ホームページの表示速度だけを追求していったら本末転倒なことに陥りがちですし、その一点だけを悪い要素として先生に伝えて、営業チャンスとしようとする会社がある、というのが先生からお聞きした話からわかったことでした。

こういう営業はおそらく他の医院さんにも同じように営業をしていると考えられるため、同じように混乱している先生が出てこないように、この記事を書きました。

「ホームページの表示スピードが・・・」という営業が来たら、ぜひこの記事を思い出してくださいね笑