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歯科医院がGoogleに広告を出すと医院サイトのSEOの順位が上がる、というのは本当か?

歯科医院がGoogleに広告を出すと医院サイトのSEOの順位が上がる、というのは本当か?

先日「Googleに広告を出すとSEOが上がるの?」と歯科医師のクライアントさんから聞かれたので、その答えを。

まず最初に結論からお伝えすると答えは「NO」。

広告を出した結果、そのサイトのSEOでの順位が上がる、ということはありません。

Googleのビジネスを理解していれば当然といえば当然なのですが、クライアントからもなんだかんだで(一縷の望みを求めて)聞かれることが多いのでその理由を今回の記事で紹介します。

前提としてGoogleのビジネスを考えると、そのほとんどは広告収入

「NO」である一番大きな理由は、Googleのビジネスモデルにあります。

Googleのビジネスは広告収入がほとんど。以下の記事によると2017年時点では86%。(検索結果での広告がすべてではないですが)

■【アルファベット(グーグル)】高収益体質を維持できるのか ITの巨人を悩ます二つのコスト
https://diamond.jp/articles/-/160764

広告枠を提供する(販売する)ビジネスをしているということは、基本的にその”サイトを見ている人”の多さがその広告価値を生み出します。

テレビ番組であればCMを深夜枠よりもゴールデンタイムに放送する場合の方が圧倒的に高い費用がかかることと同じと言えばイメージがつくでしょうか。

Googleの場合、”サイトを見ている人”=”Google検索を使っている人”となります。

少し雑な言い方ですが、Google検索をする人が増えれば増えるほど、Googleは儲かると言えるのです。

Googleのビジネスの根幹を理解しよう

ではGoogleが”Google検索を使っている人”を増やすために何をしているのか。

これは、Googleの企業理念にもなっているほどの内容です。

Googleは検索結果をよりよくすることで、そのユーザーを増やそうとしています。

■Googleが掲げる10の事実
https://about.google/philosophy/?hl=ja

上記の「Googleが掲げる10の事実」のページの1.、2.にもそのような記載があります。

“よりよくする”の定義に正解はないため、常にそれを更新していくのがGoogleの使命でもあるのです。

ネットの黎明期を経験している方にはイメージがつきやすいかもしれませんが、その当時、検索エンジンはGoogle、Yahoo!以外にもたくさんありましたよね。

しかし、今はほぼGoogle、Yahoo!のみと言っていいほどになっているのは、Googleの検索が”よかった”とユーザーが感じて繰り返し使い、そのベースを元にGoogleがビジネスをし、継続できた結果でもあります。(Yahoo!も名前こそYahoo!ですが、現在はGoogleの検索エンジンを採用しています

この検索エンジンは使える、役立つと思われることで、ユーザーは再度その検索エンジンを使い、それが”Google検索を使っている人”を増やし、結果的にはGoogleの広告収入を増やすことに繋がるのです。

Googleも検索結果の順位を買えることを公式に否定している

実はGoogleのウェブサイトでも検索結果の枠(いわゆるSEOの枠)は、販売していない、と明記されたページがあります。

■Googleでは検索の掲載順位は販売しておりません
https://www.google.com/intl/ja/about/honestresults/

でも、本当にそうなのか?

上記のようなもっともらしい理由を並べても、結局都合のいい説明をつけているだけでは?と思う方もいるはずだと思います。

では実際、Googleの誰かがどこかの企業に検索順位を販売、もしくは広告を出している企業を優遇していたらどうなるか?を考えてみましょう。

Googleで広告を出している企業のページが検索ニーズに合ってない内容であっても検索結果で上位に表示されることになります。

検索ユーザーはその企業のしょぼいページを見て、「求めている情報が載ってないじゃないか」と思い、不満足になり、次のサイトへ移ります。

その結果、検索エンジン(Google)へのちょっとした不満がたまっていきます。

これを繰り返すことで、「Google検索では欲しい情報が得られない」と思うようになり、Google検索を使わなくなっていき、それが多数のユーザーで起こることによって、Googleのビジネスがたちゆかなくなるはずだ、というのがひとつ。

ただ、現在は検索エンジンが寡占化しているので、Google以外に移りようがないかもしれません。

その場合、Googleの社員さんのことを考えてみましょう。

理念として上述のようなことを掲げていて、その理念に共感した人が集まっている企業です。かつ、そのみなさんは超優秀なので、転職しようと思えばさっさと転職できるスキルがあります。

自分たちが「よりよい検索エンジンを!」と毎日汗水たらして働いているのに、それと関係なくGoogleの一部の人がその検索結果をGoogle広告を出している人に優遇しているとわかったら、社員さんがどのような動きをするでしょうか。

辞めるに決まっています。

会社の方針と社員さんの考えが違えば、こちらの記事に書いてあるようなことが起こる会社ですし、そういう社員のみなさんなのです。

■立ち上がるグーグル社員たち–2万人ストライキの影響は会社の枠を超える
https://japan.cnet.com/article/35130669/

ことの大小は比べられないですが、会社のビジネスの根幹である部分に不正が発覚したら、それは一大事でしょう。

それこそ、よりよい検索結果を作れる状況ではなくなるはず。

ですので、Googleにとって検索結果が健全であることは、ビジネスに直結する最重要課題でもあるのです。

検索結果の販売、広告クライアントの優遇など言語道断。これをやった時点でGoogleという企業は崩壊すると言えるのです。

この理念をGoogleが守り続けていけるか、いちGoogleユーザーとして見守っていきたい次第です。(他人事ながら応援してます)

ということで、さまざまな側面からGoogleの広告を出すことでSEOの順位が上がることはない、ということを解説させていただきました。

ウェブの業者側でさえ、いまだに広告を出せばSEOの順位が上がります、と言っている会社さえいるのですが、呆れるしかありません。その会社とは距離を取ることを強くおすすめします。

一方で、正統な方法でSEOの順位を上げていきたい場合、コンテンツマーケティングがその要となります。コンテンツマーケティングについてのご相談は弊社にぜひご相談いただければと思います。

※余談
記事を書いていて感じたことですが、このようなプラットフォーム側の理念の強さに応じて、そのビジネスは大きくなっていくのかもしれません。

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