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「これ、急ぎでお願いしますよ」と言われる仕事って?
15年ほど前、ある省庁が主導する国民運動プロジェクトに関わる機会があった。某代理店の中に事務局があり、その事務局が構成するさまざまな案件の中で、「記録」パートの現場リーダーを任されていた。簡単に言えば、そのプロジェクトにまつわるイベントや活動などを取材し、原稿を作成し、公式WEBにアップするということ。数年に渡って関わらせてもらった案件で、それなりに稼がせてはいただいたが、スケジュールはかなりタイトだった。
「今日の14時からのイベントを取材して欲しい」と、当日の朝10時くらいに連絡がくる。
「これから事務局にきて」と21時頃に呼ばれ、23時くらいに解散となるのだが、「じゃ、この話を元にした企画書を明日の10時までに」なんて感じだった。
「自動販売機じゃないんだから、100円入れたからって出てこないよ」
そんな愚痴を言い合ったこともあったように記憶している。
とまぁ、ここまでのことはすごく極端な例だと思う。でも、そんな極端な例を乗り越えたから、得られるものもあったわけで、振り返れば、こういう経験をしたことも少なからず自分の糧になっていたりする。
ただ、長いことこの仕事をしていると、「時間のない仕事」のすべてが、糧になるかと言えば、そうではないこともわかってくる。前回の「できるだけ安く」と、要は同じだ。それに対応しておくことが次の仕事に繋がるかどうか。そういう関係を発注者と築けているか? その仕事を無理してやることが自分のキャリアの次に繋がるか? 結局ポイントは、そういうことになってくる。
まぁ、そもそもキャリア3年目の人間と、キャリア25年の人間では、流れている時間も違う。「明後日までにやって」を「エーツ、無理!」と思う人もいれば、「楽勝!」と思う人もいるわけだ。それぞれにとっての「楽勝!」ポイントが、どこにあるか。それを正しく判断すれば良いだけのような気もする。