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「単価の高いライター」とは、利益を生む文章が書ける人のこと?

「ベストセラー作家」と呼ばれる人たちがいる。新作を出せば、ヒットすることが約束されているような人たちだ。例えば村上春樹さんとか、東野圭吾さんとか。出版不況と言われる時代にあっても…いや、そんな時代だからこそ、どの出版社もベストセラーが欲しいし、そんな作品を生み出す作家と仕事をしたいと考える。その思いは、原稿料にも表れる。ベストセラー作家であれば、印税の割合も高くなるだろうし、新人作家は出版社が提示するラインからのスタートとなる。

 

出版であれば「部数」、テレビであれば「視聴率」、映画であれば「興行収入」、音楽であれば「CD売上…最近ならダウンロード数?」、SNSであれば「フォロワーの数」が価値基準となり、それらが高い数値になるほどに制作者の価値は高まる。「数字を持っている人」ということ。そんな人は、当然、支払われるギャランティも高くなっていく。

 

でも、ここまで書いたことは当たり前といえば当たり前のことだ。それができないから困っているわけで、単価を上げるためにはビッグネームにならなければならないかといえば、実はそうでもない。その好事例がSNSなどで「フォロワーの多い人」かもしれない。

 

 

ライターでいえば、「クライアントの依頼に100%以上のクオリティ」で答えられる人は、単価を高くする可能性を持っていると思う。ただ、クオリティといっても、その内容はまちまち。クライアントによって求めているものが違うからだ。

 

「読んだ人を泣かせる文章」なのか、

「映画やアニメになりやすい物語」なのか、

「紹介する商品を買ってみようと思わせるコピー」なのか。

 

クライアントが届けたいと思っているターゲットにフィットした原稿を書くことができれば。そして、その原稿によってクライアントが利益を得ることができれば、原稿の単価も上がっていくはず。

 

でも、もちろん、それだけができても「ベストセラー作家」になれるわけではない。だって村上春樹さんは出版社を儲けさせようと思って、作品を書いているわけではないだろうから。結局はエンドユーザーの心にきちんと響く作品を生み出すことができなければ、「単価の高いライター」にはなれないのではないだろうか。

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