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自分のこだわりより他人のアドバイス。使い続けていることがお気に入りの証拠。1960年代のセルロイド、デッドストック、カラーグラス

自分のこだわりより他人のアドバイス。使い続けていることがお気に入りの証拠。1960年代のセルロイド、デッドストック、カラーグラス

Vintage 1960’s TITMUS Z87(Made in U.S.A.)

購入したのは、正直覚えていないけど、8、9年前だと思う。

サングラスを購入する、を目的に渋谷のGLOBE SPECに行ってみた。

よく遊んでいたコンサルの友人が見つけてくれたそのお店は、当時、珍しかった度付きでない、ファッション目的のメガネ・サングラス専門店。そういった類の店は、あるにはあったのかもしれないが、僕は知らなかった。

僕自身お洒落のためにそんなお店に行くというのは、わざわざ感があり、少し高揚したのを覚えている。

アンティーク調のインテリアの広々とした店内に、メガネメガネメガネが並んでいた。十分に洒落ている場所で、所在なくうろうろしていても、スタッフが声をかけてきてくれる雰囲気は一切ない。サービスではなく品ぞろえで勝負してますんで、と言わんばかり圧を感じた(ウソ、勝手にビビっていただけ)。ばつが悪い感じで入り口付近のメガネをかけたりしながら連れの友人と談笑していた。

ら、ようやくメガネをお探しですか? と、結構、パツパツサイズの服装のスタッフが声をかけてくれた。

サングラスを買いに、と話し、そのエリアに連れて行ってもらい、いろいろ説明を聞いた。輸入物が多く、フランスやドイツ、イタリア、北欧(だったかなぁ?)のサングラス。奇抜なデザインが多く、かけるには気が引ける。けど、本来の目的を忘れてインテリアとして部屋に飾っておくだけでも十分な存在感があり、所有欲を存分にくすぐってくれる。

その先鋭的なデザインの数々に、スタッフのパツパツな服装の意味も、やっぱこういう店で働くって人は、そういうことなのね、と変に納得した。

とはいえ、自分のサングラス。インテリアで満足していてもしょうがない。

ウェブで事前に目星を付けていたトム・ブラウンのサングラスを見せてもらった。

ガッツリ濃い感じで、ブランドアイコンの「赤・白・青」のストライプがテンプル先に施されていて、僕的にはさり気で、それでいて派手、好みのど真ん中なのだ。

持ってきてもらったブツを見て、コレコレ、ってかけてみた。

ら、連れの意見は「まぁ普通ですね~」

いやいや、お前にはこの洒落感がわからんのか、って言い合っていたら、パツパツのスタッフが、「これなんかどうですか?」と持ってきてくれたのは、薄~い色味のフレームに、薄~い色味のレンズが入ったサングラス。

へいへい、とかけてみる。

「あ、クリオさん、コレや!!!」と叫んだ連れ。

薄いサングラスをかけた自分を鏡越しに見てみる。

良く言えば、馴染んでいる。

悪く言えば、主張がない。

ほんまかぁ~? 似合うかぁ~? の問答のさなか

「最初のはサングラスかけてます! って感じやけど、これはサングラスかけてます? ぐらいなので、こっちの方がたぶん気取らずかけれますよ」

の言葉が刺さった。

いやいやガッツリ、サングラスかけてます!でええやんけ、って思いつつも、サングラスかけてます!の気恥ずかしさもわからんでもない。

スタッフの方も、「こちらの方がお似合いですよ。夏以外にもかけられますし」。

オイオイ、パツパツ君、キミが地味な方進めたらおかしいやろ? と突っ込みたくなったが、そこまでみんなが言うんやったら

で、購入に至った。

ここからは当時のスタッフの方の説明(を思い出しながら)と、いま(2023)WEBで調べて補足しながらの商品紹介。

ブランドはTITMUS。

Madd in U.S.A.で1960年代のデッドストック。

なので、もうあんまり出回らないんですよね、の言葉に、稀少品をゲットする優越感でニヤニヤしていたのを覚えている。

スモークグレーフレームのセルロイドのヒタヒタ感は、一番最初につけたときの印象も強烈に覚えていて、そして、今つけていても、心地よい肌触りだ。

レンズの色は変えれますが、いかがしますか?

「クリオさん、この色が絶対いいですって!」と連れがうるさい。

プライスは4万円台だったように思う。

高っ!

サングラスひとつに、地味なのに、古いのに

で、へこたれそうになったが、連れが「いいっすよ、いいなぁ~、いいっすよ」とずっと言っているので、そうかぁ~、そんなにええんかぁ~とカードを切っていた。

で、かれこれ10年近く、かけつづけている。

飽きが来ない。

で、ずっと他の候補にも目移りしなかった。

夏も冬も関係なくかけれるのは、確かに色味が薄いから、サン(太陽)のグラスじゃないから。

購入のとき、「私たちはサングラスって呼ばず、カラーグラスって呼んでるんです」ってパツパツが言っていたのは、そういう意味だったのね。

ただ、ブランド名は全く覚えていなかった。

フレームにTITMUS Z87の文字。

チタン製ってことね、ブランド名はどこに書いてあるねん、散々っぱら探したが、あれ? これはチタン製じゃないやん、もしかしてこれがブランド名? で、TITMUS Z87とGoogleに打ち込んだら出てきた。

そういうブランド名だったのねって今さらながら知った。

なんでも、最近はジョニー・デップ所有で有名になっているようだ。

なんともセンスのあるスタッフと友人だったなぁと。

で、超超お勧めしてくれた友人はというと、たぶん、翌年か翌々年に、「やっぱり欲しいので、ついてきてください!」で、渋谷のGLOBE SPECにリターンマッチ。

「お揃いになって気持ち悪いからやめとけ」の言葉を聞かずに購入していた。

値段は1、2万円ほど値上げしていた。

同じく接客してくれた(やはり)パツパツ服装のスタッフは、僕たちのことは覚えてはいなかったけど、「嗚呼、1,2年前はそれぐらいの値段だったと思いますよ。デッドストックなんでぇ、手に入らないんでぇ、値上がりしていくんですよ」

その言葉に僕は再び、ニマニマしていたのを覚えている( ̄― ̄)ニヤリ。

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