検索結果の上部にAIが自動で要約を表示する『AI Overviews』がGoogleで導入されつつあります。また、ChatGPTのような生成AIの登場により、そもそも“検索すらされない”ケースも増えてきました。

こうした中で、最近「どうしたら自院のブログ記事がAIに取り上げられるのか？」という疑問を持つ先生から質問をされます。

そこで今回の記事では、AIにピックアップされる記事の特徴と、それに向けての対策について解説します。

AIに取り上げられる記事の特徴

AI Overviewsでは、GoogleがWeb上の情報を要約し、検索結果に直接表示します。また、ChatGPTのような生成AIも、Web上にある信頼性の高い情報を元に回答を生成します。

AIに取り上げられる記事には、いくつかの共通点があります。

• 情報が明確に整理されている（見出しや段落構成がわかりやすい）
• Q&A形式や箇条書きなど、読者の疑問に直接答える構成
• 信頼性のあるサイトや専門性の高い内容

つまり、「誰に向けて何を伝えたいのか」がはっきりしていて、読みやすい構造であることが大前提です。

“AI対応”と言っても、やることは結局SEOと同じ

AI OverviewsやChatGPTに取り上げられるには、なにか特別な方法が必要だと思われがちです。しかし、上述した内容をご覧いただくといかがでしょう？実際にはSEOでずっと言われてきた“基本”とほぼ同じことです。

Googleの目的は一貫して、「検索ユーザーにとって有益な情報を、最適な形で届けること」です。 そのため、AIもSEOも共通して、“患者さんが知りたいことに答える記事”を評価するようになっています。

• 一つのテーマに絞ったわかりやすい構成
• 検索意図に即した明確なタイトルと見出し
• 歯科医師としての見解や体験、症例などのリアルな要素

こうした内容こそが、AIにも評価され、ユーザーにも信頼されるコンテンツにつながります。

「AIO」「LLMO」…不安を煽る業者には注意

最近では、「AIO（AI Overviews）対策」「LLMO時代への対応」などの言葉を使って、AI対策の重要性を強調する業者も増えてきました。もちろん、こうした技術の動向を押さえることは大切ですが、過度に不安を煽る営業トークには注意が必要です。

実際には、AIに取り上げられるかどうかはGoogleなどの判断によるもので、特別な“裏技”や簡単な方法で狙ってできるものではありません。むしろ、基本的なSEO対策や、信頼性のある情報発信を着実に行うことの方がずっと重要です。

「AI対策さえすれば急に集患できる」「これをすれば一気に上位表示される」といった話は魅力的に聞こえますが、そうした“うまい話”で実際に成功したケースはほとんど見かけません。SEOの場合も同じでしたよね？

地道な積み重ねにはなりますが、患者さんの視点に立ったブログやコンテンツを一緒に考え、改善してくれるパートナーを選ぶことが、結果としてAIにもユーザーにも選ばれる近道です。

風説に惑わされず、“患者さん視点”を忘れない

SEOやAIに関する情報は日々変化しており、真偽が不明な“噂”も数多く出回っています。

しかし、どんなトレンドがあっても、本質は変わりません。

• 誰に向けて発信しているのか？
• その人にとって、役に立つ内容になっているか？

この基本をおさえた情報発信を続けることこそが、長期的に見てもっとも効果のある“AI対策”であり“SEO対策”です。

AI時代になっても、やるべきことは大きくは変わりません。 「読み手のことを第一に考えたブログ」が変わらず評価されます。

焦らず、目の前の患者さんが「これが知りたかった」と思えるような発信を、丁寧に積み重ねていくこと。 それが、AIにも人にも選ばれる記事へのいちばんの近道なのです。

今後、AIやSEOに関するセミナーや営業を受ける機会もあるかもしれません。そんなときは、ぜひこの記事の内容を思い出していただければと思います。