前回の記事では、AIを活用して歯科医院のブログ記事を効率的に作成する方法についてご紹介しました。
しかし、AIの進化によって、同じような情報発信を行う医院がこれから急速に増えていくと予想されています。
さらに、Google検索の仕組みそのものも変わりつつあり、これまでと同じSEO対策だけでは患者さんの目に触れることが難しくなってきています。

この記事では、今起きている変化と、それに対して医院が取るべき次の一手についてご紹介します。

AI生成コンテンツの急増とSEO競争の激化

ここ数年、AIを活用して記事を自動生成するサービスやツールが一気に普及しました。
歯科の分野でも、「インプラントとは？」「入れ歯の種類と選び方」といったテーマの記事が、誰でも簡単に作れるようになっています。

その結果、同じような内容の記事がインターネット上に大量に出回るようになってきています。
テーマ設定や文章の流れも似ているため、ユーザーから見ると「どのサイトを見ても似たような情報」という状態になりつつあります。

記事が増えている（≒競合が増えている）ため、当然ながら、検索結果で上位に表示されるハードルもどんどん上がってきています。
これまでなら少しがんばれば上位を狙えたキーワードでも、今後はしっかりと差別化を図らなければ、検索に埋もれてしまうリスクが高まります。

Googleの「AI Overview」によるゼロクリック検索の増加

もうひとつ大きな変化が、Googleの検索結果に「AI Overview」という新しい表示形式が導入されつつあることです。

これは、ユーザーが質問を入力すると、検索結果ページ上部にAIが自動生成した要約が表示される仕組みです。
たとえば、「親知らず 抜歯 痛み」と検索した場合、クリックしなくてもページ上で必要な情報が完結してしまうケースが増えています。

以下の画像内の「AIによる概要」という箇所を、先生もお使いになられたことがあるのではないでしょうか？

これにより、従来の「検索→クリック→記事を読む」という流れがどんどん減りつつあるのです。

AIによる概要で満足し、記事をクリックしないため、“ゼロクリック検索”などと呼ばれています。
つまり、情報をただ提供するだけのブログ記事では、ユーザーを自院サイトへ誘導することが難しくなり始めています。

これから重要になるのは「先生だからこそ書ける情報」

こうした状況の中で、これからのブログ運用において本当に求められるのは、AIでは生み出せない”オリジナルの発信”です。

たとえば、

・医院で実際に行った症例紹介
・院長先生自身の治療方針やこだわり
・患者さんのリアルな声や体験談（これは医療広告ガイドライン上、ホームページで発信はできませんが）

こういった内容は、AIには作れません。

また、医院の個性や先生ご自身の想いが伝わる記事は、患者さんにとっても大きな安心感につながります。
「どこでも同じ説明」ではなく、「この先生なら信頼できそう」と感じてもらえるきっかけになります。

先生がたにも、クリック数を稼ぐ時代ではなくなりつつあり、問い合わせ率を上げていく時代なのではないか、と話しています。

AIの進化によって、ブログ記事の作成は一段と効率化できるようになりました。
しかし同時に、情報の質と独自性がますます問われる時代が来ています。

これからは、「誰でも書ける記事」ではなく、「先生だからこそ書ける記事」を届けることが重要です。
次回は、具体的に“先生ならでは”の発信をどのように形にしていくかについて、さらに詳しく解説していきます。
ぜひご期待ください！

※今回もAIをお供にして作成しております